- 目次
-
【はじめに】
たるみ治療を検討し始めると、必ずと言っていいほど比較されるのが「サーマクール」と「ハイフ」です。
どちらも“切らずに受けられるリフトアップ治療”として知られていますが、実際にはアプローチしている層や、得意とする変化は異なります。
「どちらの方が効果が高いですか?」というご質問をいただくこともありますが、実際には“優劣”ではなく、今の顔の状態にどちらが適しているかで選ぶべき治療です。
同じ“たるみ”という言葉でも、皮膚のハリ低下によるゆるみなのか、脂肪の重さによるもたつきなのか、支持組織の変化による下垂なのかによって、選ぶべき治療は変わります。
今回は、サーマクールとハイフの違いを、それぞれの仕組みや適応を含めて解説します。
【サーマクールとは】
サーマクール(Thermage FLX)は、高周波(RF:Radio Frequency)を用いたたるみ治療です。
高周波による熱エネルギーを皮膚の深部へ届けることで、コラーゲン線維の収縮や、その後の再構築を促し、引き締まり感やハリ感の変化を目指します。
特徴は、特定の一点だけではなく、ある程度広い範囲に熱エネルギーが加わることです。
そのため、肌のハリ低下やフェイスラインのもたつき、頬の重さ、毛穴の縦開きなど、“引き上げ”だけではない変化にも対応しやすい治療です。
また、高周波は皮膚の比較的浅い層から深い層まで連続的に作用するため、輪郭だけでなく肌全体の印象変化として感じられるケースもあります。

【ハイフとは】
ハイフ(HIFU/高密度焦点式超音波)は、超音波エネルギーを一点に集中させ、狙った深さに熱を加える治療です。
CZEN CLINICで導入しているウルトラフォーマーMPTでは、照射する深さごとにハンドピースを使い分けながら、真皮層・脂肪層・SMAS層など目的に応じたアプローチを行います。
サーマクールとの大きな違いは、熱の入り方です。
高周波が広く熱を伝えるのに対し、ハイフは狙った深さにピンポイントで熱変性を起こします。
そのため、フェイスラインの引き締めやあご下のもたつき、輪郭のシャープさといった変化を目的に選ばれることが多い治療です。
一方で、肌質そのもののハリ改善を主目的とする場合は、RF系の方が相性が良いケースもあります。

【サーマクールとハイフの違い】
どちらも非外科的なたるみ治療ですが、考え方は異なります。
サーマクールは、皮膚や脂肪層を含めて“引き締める”方向の治療です。
一方、ハイフは狙った支持層に熱を加え、“リフトアップを狙う”治療として考えられます。
そのため、皮膚のゆるみ感が主体なのか、輪郭の下垂感が主体なのかで選択が変わります。
例えば、「毛穴が縦に伸びてきた」「顔全体がなんとなくぼやけてきた」という場合は、皮膚のハリ低下が関与していることが多く、サーマクールが候補になることがあります。
一方で、「フェイスラインが落ちてきた」「あご下がもたつく」という場合は、ハイフの適応を検討することがあります。
【脂肪が少ない方は注意が必要なケースも】
たるみ治療では「ハイフ=万能な引き上げ治療」と受け取られることがありますが、すべての方に同じように適しているわけではありません。
もともと脂肪が少ない方、頬がこけやすい方、皮膚が薄い方では、照射設計によってはやつれた印象につながる可能性もあります。
そのため、単純に“たるみが気になるからハイフ”と考えるのではなく、顔全体のバランスを見て判断することが重要です。
こうしたケースでは、RF治療や他の選択肢の方が適していることもあります。
【痛み・ダウンタイム】
サーマクールは、高周波による熱感が特徴です。
従来機と比較してThermage FLXでは快適性は向上していますが、熱の刺激を感じることがあります。
施術直後に赤みやほてり感が出る場合もありますが、多くは一時的です。
ハイフは、照射部位によっては骨に近い部分で刺激を感じることがあります。
ダウンタイムは比較的少ない傾向ですが、部位や出力によって違和感が残ることもあります。
| サーマクールFLX | HIFU(ウルトラフォーマーMPT) | |
|---|---|---|
| 仕組み | 高周波(RF)で熱エネルギーを広く届ける | 高密度焦点式超音波で狙った深さに熱を加える |
| 主なアプローチ層 | 皮膚〜脂肪層を連続的に加熱 | 真皮層・脂肪層・SMAS層をピンポイントで加熱 |
| 得意な変化 | ハリ感 / 引き締まり / 肌質印象の改善 | フェイスライン / 輪郭の引き締め / リフト感 |
| 向いている悩み | 顔全体のぼやけ / 頬の重さ / 毛穴の縦開き / ハリ低下 | フェイスラインの下垂 / あご下のもたつき / 輪郭のぼやけ |
| 熱の入り方 | 広い範囲に均一に熱を伝える | 狙った層に集中して熱を加える |
| 肌質改善との相性 | 比較的相性が良い | 主目的ではない |
| 脂肪が少ない方との相性 | 比較的検討しやすい | 設計によってはやつれた印象につながる場合あり |
| 痛み | 熱感・刺激感 | 骨に近い部位で響くような刺激感 |
| ダウンタイム | 赤み・ほてり感が一時的に出る場合あり | 比較的少なめだが違和感が残る場合あり |
| こんな方に | 肌のハリも輪郭もまとめてケアしたい方 | フェイスラインをすっきり見せたい方 |
【CZEN CLINICでの考え方】
サーマクールとハイフは、どちらか一方が優れているというより、適応が異なる治療です。
実際の診療では、皮膚のハリ低下が主体なのか、脂肪のもたつきが主体なのか、支持層の変化が中心なのかによって選択が変わります。
また、オリジオX(RF)や糸リフトなど、他の選択肢を含めて考えた方が適しているケースもあります。
たるみ治療は“人気施術を選ぶ”ものではなく、現在の状態に対して何が必要かを見極めることが重要です。
「自分にはどの治療が合うのか分からない」「この変化はたるみなのか判断が難しい」と感じる場合も、無理にご自身で判断する必要はありません。気になることがあれば、カウンセリングでお気軽にご相談ください。
【まとめ】
サーマクールとハイフは、どちらも代表的なたるみ治療ですが、役割は同じではありません。
サーマクールは、肌のハリや引き締まり、脂肪によるもたつきまで含めて考えやすい治療です。
一方、ハイフはフェイスラインや輪郭の引き上げを目的に検討される治療です。
比較されやすい2つですが、大切なのは“どちらが人気か”ではなく、自分のたるみの原因に合っているかという視点です。
カウンセリングを受けてみませんか?