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コラム ボトックスの種類の違いとは?|アラガン・韓国製の効果と持続を医師が比較

2026年6月26日
目次

ボトックスはアラガン社製と韓国製で、異なる点があります。

ボトックス治療を検討する際、「アラガンと韓国製、どちらが良いの?」「コアトックスって何が違うの?」と迷う方は少なくありません。

結論から言うと、ボトックスの種類による違いは、価格だけではありません。承認状況、添加物の有無、効果の出方、持続期間など、複数の観点で特徴が異なります。

アラガン社製ボトックス(ボトックスビスタ)は、日本国内で美容目的として厚生労働省の承認を受けている製剤です。一方、コアトックスをはじめとする韓国製ボツリヌストキシン製剤は、韓国では承認されているものの、日本国内では未承認の医薬品として、医師の責任のもとで輸入・使用されています。

今回は、ボトックスの仕組みから、アラガン社製と韓国製(コアトックス)の違い、部位別の特徴やダウンタイムまで、CZEN CLINICが大切にしている考え方も踏まえて医師目線で解説します。


そもそもボトックスはなぜ筋肉の動きを抑えられるのか

ボトックスの種類の違いを理解する前に、そもそもボトックスがどのような仕組みで効果を発揮するのかを知っておくと、選び方の理解が深まります。

ボトックスの有効成分はA型ボツリヌストキシンというタンパク質です。
筋肉は、神経の末端からアセチルコリンという神経伝達物質が放出されることで収縮の指令を受けています。
ボトックスを注射すると、この神経終末に取り込まれ、アセチルコリンの放出に関わるタンパク質を切断することで、神経から筋肉への伝達を一時的にブロックします。
その結果、注入した部位の筋肉の収縮が抑えられ、表情ジワが目立ちにくくなったり、エラの張りが落ち着いたりします。

この伝達は時間とともに新しい神経の枝が作られることで再開通し、効果は徐々に消退していきます。これが「ボトックスは永久的な効果ではなく、一定期間で元に戻る」とされる理由です。
アラガン社製・韓国製どちらのボトックスの種類でも、この基本的な仕組みは共通しています。

アラガン社製と韓国製、承認状況・成分の違い

■アラガン社製ボトックス


アメリカのアラガン社(現アッヴィ社)が製造するA型ボツリヌストキシン製剤で、日本では美容目的として厚生労働省の承認を受けている唯一の製剤です。
世界的に使用実績が長く、臨床データも豊富にあります。製剤を安定させるための添加物としてヒト血清アルブミンが含まれています。

■コアトックス

韓国のMedytox(メディトックス)社が開発したA型ボツリヌストキシン製剤です。
韓国MFDS(韓国食品医薬品安全処)の承認を受けていますが、日本国内では未承認の医薬品にあたります。
複合タンパク質やヒト血清アルブミンを含まない無複合タンパク製剤である点が特徴で、理論上は抗体ができにくく、繰り返し治療を行っても効果が持続しやすい可能性があるとされています。
ただし、美容領域における長期的なヒトのデータはまだ限られているため、あくまで「可能性がある」という段階の情報として理解しておくことが大切です。

効果の出方・持続期間の違い

ボツリヌストキシンの型、株、製品ロット、施術までの流通経路や保管状態によります。

■アラガン社製ボトックス

注射後2〜3日ほどで変化が現れ始め、1〜2週間ほどで効果が安定する傾向があります。
持続期間は部位や個人差によって幅がありますが、一般的に2〜6か月程度とされています。
表情ジワへの注入では約3か月程度、エラ(咬筋)など大きな筋肉への注入では筋肉の緊張に対しての効果に続いて筋肉自体の萎縮が起こり、その2つにはタイムラグが出る場合があります。

日本国内で使用されるボトックスビスタの多くは、アッヴィ合同会社からの正規ルートで供給されたもので、ロットによる効き目のブレや不適切管理での効能低下の心配が少ないのも特徴です。

■コアトックス

コアトックスは、韓国製ボツリヌストキシン製剤の中では、効き方の強さや効果が出るまでの速さ、持続時間などがボトックスビスタに近くなっております。
理由としては、A型ボツリヌストキシンを抽出する元となった菌株がともにHall株という同一株をもとにしていることによります。
なお、Medytox社のイノトックスやニューロノックスについても、同様にHall株を用いております。

一方、他の会社の製剤には異なる菌株のものもあり、基本的には『単位数と効き目の強さ』は製剤ごとの互換性がないとされております。
例えばイギリス製A型ボツリヌストキシン製剤のディスポートの場合、約3単位でボトックスビスタ1単位くらいの効き目の強さとなります。
(お勧めの部位が違うため、一概に優劣があるとは言えません)


向いている部位ごとの違い

ボトックスの種類だけでなく、注入する部位によっても効果の出方や注意点は変わります。

■額・眉間・目尻などの表情ジワ系

皮膚が薄く表情筋も繊細な部位です。
効果の発現が比較的早く、1週間ほどで自然な仕上がりに近づくことが多いとされています。
一方で、量や注入位置によっては眉が重く感じたり、まぶたが下がりやすくなる場合があるため、慎重な設計が必要な部位でもあります。

■エラ(咬筋)

皮膚ジワ系と比べて筋肉のボリュームそのものを変化させる部位です。
咀嚼に使う筋肉のため、噛む力に左右差が出やすい点や、効果が出るまでに表情ジワ系より時間がかかる点が特徴です。
咬筋が大きく発達している方では、皮膚がもともとのハリに対して余ってしまい、たるんだ印象につながる場合があることも知っておきたいポイントです。

このように、ボトックスの種類選びと同時に、部位ごとの特徴を理解しておくことも、後悔しない治療選びにつながります。

副作用・ダウンタイムについて

ボトックスはダウンタイムが比較的短い施術とされていますが、まったく症状が出ないわけではありません。

注射部位に針穴による軽い赤みや腫れ、内出血が出ることがあります。
多くは数日から1週間程度で自然に落ち着きます。出血しやすい体質の方では、内出血が長引く場合もあります。

また、注入量や設計によっては、表情に違和感が出ることもあります。
例えば、額や眉間への注入で眉が重く感じる、エラへの注入で噛む力が一時的に弱まる、といった症状が報告されています。
これらは効果のピークである2週間〜1か月程度で落ち着いてくることが多いとされています。

副作用や体質を想定して、いきなり過度な注入を行わず、2週間後を目安としたタッチアップ処置を行うクリニックでの施術が安心といえます。

ごく稀ではありますが、製剤へのアレルギー反応や、繰り返し使用による抗体形成といったリスクも知られています。ボトックスの種類を問わず、こうした副作用の可能性を理解したうえで、信頼できる医師に相談することが大切です。

CZEN CLINICが大切にしている考え方

CZEN CLINICでは、アラガン社製ボトックスとコアトックスの両方を取り扱っています。
ボトックスの種類選びを単なる価格比較として考えるのではなく、お一人おひとりの希望や状態に応じて、どちらが合っているかを一緒に考えることを大切にしています。

例えば、初めてボトックスを受ける方や、安全性・承認実績を重視したい方にはアラガン社製が向いている場合があります。
一方、継続的な施術を予定している方や、抗体形成のリスクをより抑えたいと考える方には、コアトックスが選択肢になることもあります。

CZEN CLINIC銀座院では「10年先まで寄り添うことのできる美容医療」をコンセプトに、流行や価格だけでボトックスの種類をおすすめすることはありません。
今だけでなく、今後継続的に施術を受けていくことを見据えて、どちらの製剤がその方にとって本当に合っているかを一緒に考えるご提案を大切にしています。

気になることや迷われていることがあれば、カウンセリングでお気軽にご相談ください。



よくある質問(Q&A)

Q1. アラガンとコアトックス、効果に大きな差はありますか?

A. どちらもA型ボツリヌストキシンを有効成分とし、神経と筋肉の接合部に作用する仕組みは共通しています。効果の強さそのものに大きな差はないとされています。ボトックスビスタとコアトックスの間では種類による違いよりも、注入量や設計、医師の技術による差の方が大きいとされています。

(他の製剤についてはその製剤に熟練した医師の施術が望ましいと言えます。)

Q2. コアトックスは安全なのですか?

A. コアトックスは韓国MFDSの承認を受けた製剤ですが、日本国内では未承認の医薬品です。
そのため、取り扱う医療機関が輸入・管理体制を含めて責任を持って対応することが前提になります。
ボトックスの種類を選ぶ際は、未承認医薬品であることを理解したうえで、信頼できる医療機関に相談することが大切です。

Q3. ボトックスのダウンタイムはどのくらいですか?

A. 部位や個人差によって異なりますが、注射部位の赤みや腫れ、内出血は数日から1週間程度で落ち着くことが多いとされています。額や眉間など表情ジワ系は比較的早く落ち着き、エラなど大きな筋肉に注入する場合は変化や違和感が出る期間がやや長くなる傾向があります。

Q4. どちらのボトックスの種類を選べばいいですか?

A. 初めての方や安全性・承認実績を重視したい方にはアラガン社製、継続的な施術を予定している方や抗体形成のリスクを抑えたい方にはコアトックスが選択肢になることがあります。
どちらが優れているということではなく、何を重視するかによって適した選択は変わるため、カウンセリングで相談しながら決めることをおすすめします。

Q5. ボトックスの種類を途中で変更することはできますか?

A. 製剤を変更したことで効果が出なくなったり、抗体ができやすくなったりするという報告は特にないとされています。ただし、製剤によって効果の出方に個人差があるため、変更を検討する際は医師に相談したうえで判断することをおすすめします。

まとめ|ボトックスの種類は仕組み・承認状況・部位特性まで理解して選ぶ

ボトックスは、アセチルコリンの放出を抑えることで筋肉の動きを和らげる治療です。
アラガン社製と韓国製(コアトックスなど)では、承認状況・成分構成が異なり、注入する部位によっても特徴やダウンタイムの出方は変わります。

アラガン社製は日本で厚生労働省の承認を受けた製剤として安全性・実績を重視する方に、コアトックスは無複合タンパク製剤として継続的な治療を見据える方に選ばれる傾向があります。

CZEN CLINICでは両方の製剤を取り扱い、お一人おひとりの希望や状態に応じてボトックスの種類をご提案しています。
どちらが自分に合っているか迷われている方は、カウンセリングでお気軽にご相談ください。


※本記事は一般的な情報提供を目的としています。効果・持続期間には個人差があります。
 コアトックスは国内未承認の医薬品です。施術は医師の診察のうえ、適応・リスク・費用をご確認ください。


監修:橋本 昭彦(はしもと あきひこ)

2013年鹿児島大学医学部卒業。医学博士。大手美容外科、都内皮膚科・美容皮膚科・美容内科での勤務を経て、
2025年CZEN CLINICグループ入職。日本美容外科学会(JSAS)所属。
研究者視点を活かし、統計やメカニズムに基づいた長期的な治療提案を行う。


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