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コラム リポソームって何? その技術と効果についてご紹介

2024年3月14日

美容業界で話題の「リポソーム」。これまでとは異なる肌や身体への浸透技術から、化粧品やサプリメントの分野で多く見かけるようになりました。もともと医療現場で使われていたというこのリポソームというのは、実際のところ何なのでしょうか。今回はこの技術の特徴とナノカプセルとの違い、そして肌・身体への効果についてご紹介します。

目次

そもそも「リポソーム」って?

リポソーム(Liposome)とは「lipo(脂質)」+「some(〜体)」という意味で、リン脂質でできた多層で微小なカプセルのことを指します。

「リン脂質」は細胞膜や生体膜を構成する成分。リポソームのサイズは0.1~0.2マイクロメートル程度(※)で、細胞とほぼ同じ大きさ。この”細胞に似ている”ということが大きなポイントです。また、タマネギのような多重構造もポイント。上図のように何層にもなることで、それぞれの層に有効成分を抱え込むことができます。

皮膚には、ウイルスや細菌などの異物が侵入するのを防ぐバリア機能が備わっています。そのため、基礎化粧品においては、いかに肌へ有効成分を浸透しやすくさせるかが、大きなカギとなっていました。リポソームはわたしたちの身体を構成する細胞膜と同じ成分できていることから、細胞内に取り込まれやすく、さらに幾重にも重なる構造により、ゆっくりじっくり有効成分を浸透させられるというわけです。

リポソームはもともと医療現場で使われている「ドラッグデリバリーシステム」という技術のひとつ。薬の成分を必要な場所(患部)へ必要な時間に届けることで、薬の効果の向上や副作用の軽減などを目指しています。この技術が美容業界でも採用され、多くのコスメやサプリメントで見かけるようになりました。

※1マイクロメートル(μm)=1/1000ミリメートル(mm)

リポソームとナノカプセルの違いは?

「リポソーム」と併せてよく聞くのが「ナノカプセル」。この2つの技術、実はあまり違いはないといわれています。しかしリポソーム技術に関しては、厚生労働省からガイドラインが出ており、数多くの臨床実験・検証を行うことで、試験によって効果が認められたことを実証しなければなりません。これには多額の投資が必要になるため、メーカー・企業の規模などによっては難しくなります。”リポソームと類似技術を使っているものの、実証データはない、またはそれを謳えない”という場合において「ナノカプセル」「ナノカプセル化」と表現しているということを頭に入れておくとよいでしょう。

リポソームの効果やメリット

肌の細胞膜を再現することで、肌の奥までアプローチを可能にした「リポソーム」。では肌にとって具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

有効成分を肌へゆっくりじっくり浸透させられる

皮膚の表面にある角質層はラメラ構造をしています。この「ラメラ構造」というのは、油分と水分が幾重にも重なり合った多層構造で、これによって外から異物が入るのを防ぐのはもちろん、肌の水分を保つ役割をしています。しかし、それがゆえに化粧品の有効成分が届きにくくなってしまうのです。とくにビタミンCなどの有効成分は、肌表面ではなく、肌の奥まで届ける必要があります。
その点、リポソーム化された製品を使用することにより、リン脂質でできた層が細部膜に融合することで肌に浸透します。リン脂質の層が外側から1枚ずつ溶けて剥がれ、閉じ込められていた有効成分が肌へと作用することで今までに比べ、より長く有効成分の効果をキープすることができるといわれています。

劣化の早い有効成分を新鮮なまま肌へ届けられる

リン脂質という油分の膜で有効成分を覆う技術によって、これまで酸化で劣化しやすかった有効成分が肌の奥へ届きやすいというのも特徴のひとつ。とくに水溶性のビタミンCや、酸化しやすいビタミンA・Eなどが、リポソーム化に適しているといえます。化粧品などで「ビタミン◯誘導体」という書き方をされているのを見たことがあるかもしれません。この化粧品におけるビタミン誘導体とは、ビタミンそのものよりも浸透しやすいように加工された化合物のこと。しかしこれらは肌にふれた時点で誘導体ではなくなり、劣化がはじまります。
リポソーム化されていることにより、カプセルが有効成分の保護の役目をし、劣化することなく新鮮なままの状態で肌へ浸透させることができるのです。

有効成分の浸透力も確認しましょう

リポソームはその成分・構造などによって、わたしたちの肌・身体により有効な成分を届けてくれる技術ということがわかりました。逆をいえば、どんなに魅力的で聞こえのいい有効成分が使われていたとしても、それが劣化したり、きちんと浸透しなかったりということでは、せっかくの効果も期待できません。今後化粧品を選ぶ際は、ブランドや成分・値段・パッケージだけでなく、浸透力というところにも注目して選んでみてはいかがでしょうか。そしてぜひ、リポソーム化・リポソーム技術の使われた製品をチェックしてみてくださいね。「自分ではなかなか選ぶのが難しい」という場合には、美容クリニックに相談するのも◎。美容皮膚科では有効成分の浸透力に力を入れたクリニックコスメを取り扱っているところもあります。カウンセリングによって自分にぴったりの化粧品を選んでいきましょう。

CZEN CLINIC(シゼン クリニック)では、スキンケア商品のご提案はもちろん、施術の効果を維持するためのケア方法までサポート。全院、医師本人がカウンセリングを実施し、肌の状態を確認したうえで、必要な治療や処方・ケア方法をお伝えしています。カウンセリングは電話・ネット・LINEからでも予約可能。「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」の医師カウンセリング、まずはお気軽にご相談ください。

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監修医師

CZEN CLINIC 銀座院 院長
江島 健一(えじま けんいち)

「CZEN CLINIC(シゼン クリニック)」銀座院院長。
日本医師会認定産業医、日本抗加齢医学会所属。
都内の美容外科・皮膚科で豊富な臨床経験を積み、CZEN CLINICグループに入職。
専門的な知識と技術を駆使し、患者様一人ひとりに最適な治療法を提案することにこだわり、美容と健康を融合したアプローチを実現します。

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