美容医療の分野でよく知られている施術のひとつが美容注射(美容点滴)。比較的手軽なケアである反面、クリニック初心者にとっては少しハードルがあるとの声も。また、デメリットを耳にしたことがあるかもしれません。この記事では美容注射(美容点滴)の特徴や効果・副作用、どうしてネガティブな声があるのかを、詳しく解説していきます。
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美容注射(美容点滴)の特徴やメリットとは?
美容注射(美容点滴)とは、注射や点滴によって美容成分を体内へ注入する施術。美容成分が全身に巡ることで、美白や美肌といった効果が期待できます。肌への効果だけではなく、疲労回復やストレス軽減といった側面も。美容注射と美容点滴の大きな違いは、美容成分の注入量。皮膚の下や筋肉に注入する美容注射と違い、美容点滴は血管(静脈)にゆっくり注入します。そのため、注射に比べて施術時間がかかるものの、より多くの成分を体内に取り込むことができ、効果を発揮するといわれています。
美容注射(美容点滴)のメリットは、以下のようなことが挙げられます。
- 施術時間が比較的短時間で済むので、すきま時間に施術を受けやすい
- 美容成分を体内へダイレクトに届けることができる
- サプリなど経口摂取では分解されやすい美容成分も注入できる
- 効果を施術後すぐに感じやすい(※)
- ダウンタイムがほとんどない(※)
※刺入時に刺激や術後に赤みがでる場合があります。また、効果には個人差があります
美容注射(美容点滴)のデメリットとは? 効果がないって本当?
比較的はじめやすい美容注射(美容点滴)ですが、同時に「効果が出ない」といったネガティブな情報を目にすることもあります。ではなぜ、そのような話題が出てくるのでしょうか? ここからは美容注射(美容点滴)のデメリットについてお話します。
効果を体感できる期間が短い
美容成分を注射(点滴)によって直接体内に注入するため、比較的効果をすぐに体感しやすいものの、その分、体外へ排出されやすいという点があります。とくに美容点滴の場合、血液循環によって体内をすばやく巡るため、その分排出も早いとされています。美容成分の種類によって異なりますが、効果はおおよそ7日間ほど。もちろん、体質やその日の体調などによっても変動します。
即効性を感じにくい種類がある
美容注射(美容点滴)は体内へ美容成分を直接届けられるという利点はありますが、1回あたりの注入量は限られており、劇的に悩みの改善が目指せるわけではありません。例えば、「プラセンタ注射」や「白玉点滴」などは、その特性により徐々に効果を発揮させることを目指すものですから、期待値が高い人ほど「効果がなかった」という声になりやすいのかもしれません。
“1回で劇的効果を得る”というのは、美容医療に限らず、運動などそのほかの分野においても難しいもの、と心得ておきましょう。
副作用などの可能性がある
注射(点滴)後の反応や副作用についても知っておく必要があります。針を刺したことによる痛みや赤み・腫れ・皮下出血が発生したり、血液の流れをよくする薬などを服用している場合には、刺入後に血が止まりにくかったりという可能性も。また、注入する薬剤によってはごく稀に、アレルギー反応や発熱があったという症状も報告されています。
このように、美容注射(美容点滴)の特性や効果の現れ方を事前に知っておくことで、「効果がない」など、ネガティブな側面を回避することができます。また、施術効果は個人差があるもの。生活習慣が激しく乱れていたり、身体へ過度な負担がかかっていたりという場合は、さらに効果を体感しにくくなってしまうことも。普段の過ごし方も含め、総合的な視点で身体の悩みを改善していきましょう。
美容注射(美容点滴)の種類と効果・具体的な副作用
では実際、どのような美容注射(美容点滴)の種類があり、どんな効果が期待できるのでしょうか。ここからは「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」で取り扱っている美容注射(美容点滴)を例に、その具体的な種類と効果、考えられる副作用をみていきましょう。
白玉点滴
美白肌を目指せるとして知られている「白玉点滴」。これは「グルタチオン」という成分を投与する施術です。グルタチオンとは、グルタミン・システイン・グリシンという3種類のアミノ酸が結合した、もともとわたしたち体内の細胞に存在するもの。老化とともに減少するといわれていますが、これを点滴することで、抗酸化作用や解毒作用・美白効果が期待できます。
もともと体内にある成分のため、副作用は比較的少ないとされていますが、まれに下記のような副作用が発生する場合があります。また、妊娠中や授乳中の方、過去同様の施術でアレルギーが出た方は、この施術を受けられません。
- 低血糖
- 口や喉の渇き
- 点滴痛
高濃度ビタミンC点滴
「高濃度ビタミンC点滴」は、その名の通り、濃度の高いビタミンCを点滴で投与する施術。ビタミンCは変化しやすい成分であり、化粧品やサプリではその効果を発揮しにくいというデメリットがあります。点滴で血中に直接送り込むことにより、疲労回復、シミ・シワといったエイジング肌の改善やハリ感アップなどの効果が期待できます。
こちらも副作用は少ないといわれているものの、下記のような例が挙げられます。
- 低血糖
- 高血糖
- 低カルシウム血症
- 口や喉の渇き
- 点滴痛
また、以下の持病がある方は症状悪化のおそれがあるため、高濃度ビタミンC点滴は受けられません。
- 心不全
- 腎不全
- G6PD欠損症
- 腹水や胸水が溜まっている
つや髪リッチ点滴
艷やかな髪を目指す「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」オリジナルの点滴。ビオチン・パンテノール・ハイプレアミン・シーパラ・エレメンミックなど、髪や頭皮によいとされる成分を配合しています。髪の毛のツヤやハリが気になる方はもちろん、毛の細さ・白髪で悩む方にも。副作用の報告はこれまでとくにありませんが、点滴後の赤みや内出血といったリスクがあります。
美容注射(美容点滴)はクリニックの様子を知るのに最適な施術
美容注射(美容点滴)はクリニック初心者にとってハードルと感じられるかもしれませんが、美容成分を体内へ直接注入できる、効率のよい施術といえるでしょう。とはいえ、どんな施術でも副作用のリスクがあり、1回で劇的効果を狙えるものではありません。その前提を踏まえて、美容皮膚科・クリニックへ相談してみてはいかがでしょうか。数ある美容注射(美容点滴)のなかから、あなたの症状や悩みにあったものを提案してくれるはずです。
「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」では全院で美容注射(美容点滴)を受けることができます。 池袋院では本コラムを監修した医師・繁冨綾がカウンセリングを実施し、肌の状態を確認したうえで、必要な治療やケア方法をお伝えしています。院の空き状況によっては、当日の受診も可能。カウンセリングは電話・ネット・LINEからでも予約できます。「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」の医師カウンセリング、まずはお気軽にご相談ください。
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CZEN CLINIC 池袋院 院長
繁冨 綾(しげとみ あや)
「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」池袋院院長。日本抗加齢医学会・臨床栄養代謝学会所属。自身が肝斑に悩んだ経験をもとに、クリニックの美容治療に限らず、食事・栄養面も含めてトータルでサポート。その方の持つ本来の美しさを身体の内側から引き出すようなカウンセリングと治療を心がける。