疲れた印象や老けた雰囲気を与えてしまう目の下のクマ。マスクでも隠せない目元は、多くの女性の悩みのタネとなっています。年齢問わず発生し、人によっては10代から悩み続けているということも。ここではクマの種類別に原因と対処法についてご紹介します。
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目の下のクマは3タイプ
目の下のクマですが、よく見ると色の違いがあります。これはクマの発生原因が異なるため。大きく分けて3つの種類がありますので、それぞれの特徴や原因についてみていきましょう。
黒クマ
“影クマ”とも呼ばれるこの黒クマの主な原因は加齢。目元にある「眼輪筋」の筋力が低下し、目の下にある「眼窩脂肪(がんかしぼう)」が皮膚側にせり出します。この眼窩脂肪の膨らみは「目袋」とも呼ばれ、これが影をつくることで黒っぽいクマに見えてしまうのです。加齢による顔の骨の減少も、目元の影をつくることに 影響します。加齢のほか、紫外線ダメージによる目元のハリの低下によって起きることも。また、もともとの骨格が原因で黒クマが発生しやすい、といった場合もあります。
青クマ
青クマができる主な原因は血行不良。目元の皮膚の厚みは、ほかの部分に比べ1/3程度とかなり薄く、皮膚下の血管が透けて見えやすくなります。スマートフォンやデスクワークなどによる目周りの緊張や身体のこわばりや冷え、ストレス、睡眠不足といった生活習慣によって血行が悪くなると、血中の酸素が不足した状態になり、血液は青黒く変化。これが青クマにみえるのです。色白肌の方や目周りの皮膚が薄い方は、より青クマができやすいといわれています。
茶クマ
茶クマは色素沈着が大きな原因です。皮膚の薄い目元は紫外線や摩擦により影響を受けやすいところ。日焼けや過度なアイメイク、メイク落としによる刺激などでダメージが生じます。だからといってやさしくメイクオフしすぎて、アイメイクが落ちきらないのも問題。これはこれで色素沈着の原因となるため、正しいケアが重要になってきます。
クマのタイプ別!メイクによる隠し方やセルフケア
黒クマ・青クマ・茶クマ、それぞれの原因がわかったところで、ここからはクマを隠すメイク方法や自分でできるセルフケアについて、それぞれタイプ別にご紹介します。
黒クマのメイク方法・セルフケア
黒クマは目元に影(くぼみ)ができている状態。それを目立たなくするため、明るいピンク系のコンシーラーを使うのがおすすめです。目元がふっくらしたように見えることで、視覚的に黒クマが目立たなくなります。
加齢が主な原因の黒クマは、シワを増やしてしまう可能性もあり、残念ながらセルフケアはおすすめできません。どうしても解消したい場合は、手術という方法が今のところベストといえるでしょう。
青クマのメイク方法・セルフケア
血行不良が原因の青クマは、オレンジ系のコンシーラーが◎。クマの部分だけに色をのせることで、補色の効果によって、うまく隠れてくれます。セルフケアでは、ホットタオルなどを目元にあてたり、入浴で身体全体を温めたり、血行を促進する方法がいちばんです。飲酒や喫煙・夜ふかしなど、生活習慣の改善も同時に行いましょう。
茶クマのメイク方法・セルフケア
茶クマ対策のメイクには、イエロー系のコンシーラーを使うと良いでしょう。それだけだと少し浮いた印象がある場合には、境目をファンデーションでぼかしたり、ベージュ系のコンシーラーを重ねたりすると、より自然に仕上がります。
色素沈着が原因の茶クマにとって、紫外線対策や保湿ケアは超重要。日焼けしないようにするのはもちろん、極力さわらない・擦らないよう注意が必要です。ケアをするときは指をスライドさせず優しくタッピングしてやさしいタッチで塗るのがポイント。目元専用アイテムや美白効果の期待できるアイテムを導入するのもおすすめです。
クマの根本治療を目指す美容医療
メイクやセルフケアによって見た目をカバーすることはできるものの、「根本的になんとかしたい」といった場合には、美容医療の手を借りるのが有力な選択肢といえます。ここからは、クマにアプローチする美容医療の施術についてご紹介します。
茶クマに:ピコトーニング・ピコフラクショナル
茶クマで悩む方に◎なのが「ピコトーニング」「ピコフラクショナル」。これらはピコ秒単位でレーザーを照射する治療のことです。「ピコ秒」とは1兆分の1秒単位のこと。患部に潜むメラニン色素にレーザーを当てることで、色素沈着を徐々に薄めていくことを目指します。「ピコトーニング」は低出力のピコレーザーを照射し、色素沈着やシミ・そばか・くすみにアプローチ。「ピコフラクショナル」はより強い出力を当てることで、ニキビ跡や毛穴の開きといった肌の凹凸の解消にも期待できます。
茶クマに:塗り薬
茶クマ解消の手段として、塗り薬という方法もあります。もちろん、薬局など市販の目元用アイテムを使用するのも良いですが、美容皮膚科処方の塗り薬やドクターズコスメであれば、より専門的な効果を目指すことが可能に。なかでも「ハイドロキノン」という成分の配合されたものは、メラニン色素の生成を抑える効果が期待できるとして、茶クマで悩む方によく処方されています。
青クマに:内服治療
内服薬による内側からのケアで、青クマにアプローチするのもよいでしょう。ビタミンEや鉄分などを摂ることによって、血流改善を目指します。青クマはクマのなかでもセルフケアの効果を発揮しやすいので、内服治療と同時に食事・睡眠といった生活習慣の改善を行うことで、より良い結果を目指せるでしょう。
黒クマに:美容整形手術
黒クマに関しては、残念ながら美容皮膚科によるアプローチが困難な領域。そのため、黒クマの下の脂肪を取り除くなどの手術が必要となります。メスを入れるとなるとハードルを感じるかもしれませんが、クリニックによってはメス不要の施術も登場しています。「どうしても黒クマを解消したい」という場合には、クリニックに相談してみるとよいでしょう。
※「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」では美容外科メニューのお取扱いがありません
クマを解消し、目元の印象を明るくしましょう
一見同じように見えるクマですが、青クマ・黒クマ・茶クマと種類があり、それぞれ発生原因が異なることがわかりました。コンシーラーを使ったメイク方法もお伝えしましたが、人によっては複数のクマが合わさっている、なんてことも。長年悩んでいるのであれば、美容医療のチカラを借りることを検討みてはいかがでしょうか。自分のクマがどのタイプなのかわからない場合には、一度カウンセリングを受けてみるのも◎。日々のセルフケアもプラスして、根本改善を目指しましょう。
「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」では全院で、医師本人がカウンセリングを実施。医師が直接悩みを聞き、肌の状態を確認したうえで、必要な治療やケア方法をお伝えしています。「施術を受けるか迷っている」方も、即日治療ではなく、カウンセリング後、検討したうえで決めていただけるのでご安心ください。カウンセリングは電話・ネット・LINEからでも予約できます。「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」の医師カウンセリング、まずはお気軽にご相談ください。
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CZEN CLINIC 鎌倉院 院長
野﨑 由生(のざき ゆう)
「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」鎌倉院院長。日本皮膚科学会 日本専門医機構認定皮膚科専門医、日本抗加齢医学会 日本抗加齢医学会専門医。これまで、皮膚科専門医として大学病院やがんセンターに勤務。シミや肝斑など患者の気になる部位のみにフォーカスするのではなく、皮膚全体・からだ全体の健康を意識した治療や診療を心がける。