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コラム エクソソーム:話題の美容効果や幹細胞培養上清液との違いは?

2024年10月17日

「エクソソーム」は近年、再生医療や美容の分野で注目のキーワード。美容家や芸能人・モデルといった、美に携わる人々が話題にし、メディアでもよく耳にするようになりました。“なんとなく肌によさそう”ですが、実際はどんなものなのでしょうか。ここでは、エクソソームの特徴や美容効果、似た用語として聞かれる「幹細胞培養上清液」との違いについてご紹介します。

目次

エクソソームとは?

「エクソソーム」は、もともとわたしたちの体内に存在する物質のひとつ。このエクソソームのもつ能力を、再生医療や美容の分野で活用しようというものです。

エクソソームを理解するその前に、まずはわたしたちの体を構成する「細胞」についておさらいしましょう。
人間の体は数多くの細胞でできています。かたちはさまざまですが、基本的なつくりは同じ。「細胞膜」で仕切られた中に、遺伝子情報を司るDNAやmRNAの入った「核」と、数種類の細胞内小器官がちらばった「細胞質」があります。細胞内小器官は、エネルギーのもとをつくる「ミトコンドリア」や、タンパク質を輸送する「小胞体」などが挙げられます。
これら細胞が集まることで体がつくられ、栄養を体内に運んだり、エネルギーを生成したりと、生命維持に関する働きが行われます。

「エクソソーム(exosome)」とは、これら細胞から分泌される、非常に小さな顆粒状の物質のこと。表面は細胞膜と同じように脂質でできており、その中にはDNA・RNAを含む核酸やタンパク質など、細胞内にある物質を豊富に含んでいます。

このエクソソームの役割は、細胞間のコミュニケーション。ある細胞から分泌されたエクソソームは、情報伝達役となって別の細胞へ情報を伝え、細胞の環境を改善させるといった働きを行います。

美容分野でいえば、エクソソームの働きによって、肌のターンオーバーやハリの改善、薄毛改善などが期待されています

エクソソームと幹細胞培養上清液の違いとは

エクソソームと混同されるキーワードに、「幹細胞培養上清液」というものがあります。ここからは、このふたつの違いについてご説明します。

幹細胞培養上清液とは

「幹細胞培養上清液(かんさいぼうばいようじょうせいえき)」は「ヒト由来幹細胞培養上清液」とも呼ばれ、体内から採取した「幹細胞」を培養する際に得られる二次的な溶液のこと。幹細胞のもつ再生・維持能力を再生医療や美容の分野で活用しようというものです。

そもそも「幹細胞」とは、自己複製しながら、さまざまな細胞に変化(分化)する能力を持つ細胞のこと。血液・皮膚・神経といった特定の組織になる「体性幹細胞」(胎盤以外)と、どのような細胞にもなれる「多能性幹細胞」に分類されます。幹細胞培養上清液に使用される幹細胞はこの「体性幹細胞」の一種で、骨や脂肪・軟骨に分化することができる「間葉系幹細胞」です。この間葉系幹細胞は、年齢を重ねることで減少したり機能が低下したりするため、これら幹細胞を活性化・補完する再生医療が、美容の分野でも注目を集めています

間葉系幹細胞は人間の歯髄や骨髄・臍帯・脂肪などの部位から採取され、培養液を用いて増殖させます。この間葉系幹細胞は、「成長因子(増殖因子)」や炎症を制御するサイトカインなどのタンパク質や、そのタンパク質をつくる際に影響するマイクロRNAなどの核酸を放出。一部は主に脂質でできた小胞体に包まれた状態=エクソソームとして放出されます。これらを含む培養液の上澄み液が「幹細胞培養上清液」として、治療・美容の分野で活用されています。

エクソソームと幹細胞培養上清液の違い

「エクソソーム」は「幹細胞培養上清液」に含まれるタンパク質や核酸を包んだものであり、他の細胞内部に取り込まれやすい性質を持ちます。一方で、成長因子などのタンパク質は、細胞の内部ではなく細胞表面の受容体に結合することで有効に機能するため、エクソソームに包まれていない状態の方が効果を期待できると考えられています。
そのため、エクソソームのみならず、遊離した状態の成長因子などのタンパク質を含む「幹細胞培養上清液」のほうが、幅広い効果を持つ可能性があるといえます。
成長因子やサイトカインの具体的な働きとしては、組織の再生や修復・抗酸化作用・炎症の軽減などが挙げられます。

エクソソームに期待される効果

エクソソームの詳細がわかったところで、ここからは具体的に、エクソソームにどのような美容効果が期待できるのかについて詳しくみていきましょう。

肌のターンオーバーの正常化

エクソソームは、肌細胞のターンオーバーを整える効果が期待されています。部位などによって多少異なるものの、肌のターンオーバーは通常28日周期。これが加齢や肌トラブルによって周期が乱れ、次第に間隔が長くなり、年齢肌や老け顔に見えやすくなります。“肌の生まれ変わり”ともいえるターンオーバーを正常化するよう働きかけることで、シミやシワといった肌トラブルの改善やエイジング効果を発揮する可能性があります。

薄毛治療

肌と同様、頭皮の状態を整えていく必要がある薄毛治療。先に述べた通り、エクソソームにはターンオーバーを整える効果が期待できるほか、コラーゲンやエラスチンを生成する「線維芽細胞」の働きを活性化する作用が期待されています。エクソソームによって発毛を促す「毛包細胞」の活性化させ、傷ついた頭皮を修復することで、頭皮環境を整えることができると考えられています。

血管再生や免疫調整

全身を巡る毛細血管は、加齢によって細くなるといわれています。血液によって運ばれる酸素や栄養が少なくなることで、体は免疫が落ちやすくなったり、さらに血管が細くなったりする可能性も。エクソソームには免疫調整作用や抗炎症作用・抗アレルギー作用も期待されています。エクソソームの注入によって炎症やトラブルを鎮め、血管の再生、そして肌の調子を整える効果があるとされています。

「CZEN CLINIC」では幹細胞培養上清液を美容治療に活用しています

このように、加齢による年齢肌や老け顔、肌トラブル、頭皮の悩みなどに対し、救世主となってくれる可能性のあるエクソソーム・幹細胞培養上清液による治療。さまざまな研究によって生まれた、最先端の再生医療・美容医療といえるでしょう。とはいえ、ほかの美容医療の施術と同様、アレルギーなどのリスクやデメリットも存在します。エクソソーム・幹細胞培養上清液を導入している美容皮膚科・クリニックの医師と相談のうえ、自身の体に合ったかたちで活用していきましょう。
「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」では、本コラムで紹介した幹細胞培養上清液の中でも、臍帯由来の幹細胞培養上清液「MetamoR(メタモア)」による治療を取り扱っています。まずはカウンセリングからはじめてみませんか。

「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」では全院で、医師本人がカウンセリングを実施。医師が直接悩みを聞き、肌の状態を確認したうえで、必要な治療やケア方法をお伝えしています。「施術を受けるか迷っている」方も、即日治療ではなく、カウンセリング後、検討したうえで決めていただけるのでご安心ください。カウンセリングは電話・WEB・LINEからでも予約できます。「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」の医師カウンセリング、まずはお気軽にご相談ください。

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監修医師

CZEN CLINIC 銀座院 院長
江島 健一(えじま けんいち)

「CZEN CLINIC(シゼン クリニック)」銀座院院長。
日本医師会認定産業医、日本抗加齢医学会所属。
都内の美容外科・皮膚科で豊富な臨床経験を積み、CZEN CLINICグループに入職。
専門的な知識と技術を駆使し、患者様一人ひとりに最適な治療法を提案することにこだわり、美容と健康を融合したアプローチを実現します。

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