雨の日や天気が崩れる前後、季節の変わり目など、頭痛やめまい・だるさなどの体調不良を感じることはありませんか? それはもしかしたら「気象病」かもしれません。ここでは気象病とは何か、主な症状と原因、予防や対処法についてご紹介します。

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気象病とは
近年、耳にすることが多くなった「気象病」や「天気病」「天気痛」という言葉。とある調査(※)によると、調査対象のうち「7割近くに天気痛の自覚あり」「4人に1人は学校・仕事を休むなど生活に支障あり」という結果も。いくつかの病院では専門外来を設けているところもあり、気象病はわたしたちが日々生活をするうえで、無視できない存在となっています。
※引用「ウェザーニュース」天気痛調査2023
https://weathernews.jp/s/topics/202306/080115/
そもそも気象病とは、天気の変化によって発生する身体の不調の総称で、頭痛をはじめとするさまざま症状が現れます。これは気温や湿度・気圧の変動によって、自律神経が乱れることが原因と考えられており、なかでも気圧の影響、特に気圧が下がるときには注意が必要。具体的には台風や梅雨の時期など、低気圧や前線が近づくときです。また、季節の変わり目だけでなく、日によっても気圧低下・上昇は起きているため、その変化に敏感な方は症状を感じやすくなります。
この気圧の変化を感知するのは、わたしたちの耳の奥にある「内耳」。気圧はいわば空気の重さで、目に見えないながらもわたしたちは自身の耳によって、その重さの変化をキャッチしています。

この内耳が急激な気圧変化を感じることで、交感神経と副交感神経からなる自律神経のバランスが乱れます。「交感神経」は身体の活動を高める神経のことで、この交感神経が優位になることで、身体が興奮モードに。血圧が上がって血管が収縮したり、痛みの神経を刺激したりすることで、頭痛や肩コリ・首コリ、人によっては古傷が痛むなどの症状が現れます。一方、「副交感神経」は身体をリラックスさせる神経のこと。副交感神経が優位になることで、血圧が下がり、血管は拡張し、深くゆっくりとした呼吸の状態になるのですが、活発すぎるとだるさや気持ちの落ち込みを感じやすくなります。
以下は気象病の主な症状です。梅雨の時期や夏の台風シーズン、日々の天候変化によってこれらの症状が現れる方は、自律神経が乱れやすくなっているのかもしれません。
<気象病の主な症状>
- 頭痛
- 吐き気
- めまい
- 疲労感、倦怠感、だるさ
- 眠気
- 肩コリ、首コリ
- 関節痛、腰痛
- 不安感、気持ちの落ち込み etc.
気象病になりやすい人とは?
自律神経の乱れによって引き起こされる気象病ですが、どんな方に症状が起こりやすいのでしょうか。
一説には、男性よりも女性の方が気象病の症状を感じやすいといわれています。それは男性に比べ、ホルモンバランスの変化が大きいため。月経や妊娠、閉経というように、生涯を通じてホルモンのバランスが大きく変動し、それによって自律神経に影響が出るとされています。また、内耳のセンサーも女性の方が敏感で、気圧の変化を感じやすいといわれています。内耳には身体のバランス感覚を担う三半規管もあり、気圧変化によってめまいや吐き気を感じるのはこのため。また、女性だけでなく、自律神経の乱れやすい若年層や、老化によって内耳の機能が衰えやすい高齢者も気象病にかかりやすいといえるでしょう。ストレスが多く、不規則な生活を送っている場合も同じ。自律神経の乱れやすい方、内耳の弱い方は、特に普段から意識して予防することが大切です。
<気象病になりやすい人の特徴>
- 女性
- 若年層
- 高齢者
- PMSなどの症状が起こりやすい
- 更年期障害を抱えている
- 乗り物酔いしやすい
- ストレスの多い生活、不規則な生活を送っている etc.
気象病の予防と症状が出た場合の対処法

これまで気象病の原因と症状、なりやすい方の特徴について述べてきました。ここからは、気象病にならないための予防法と、実際に症状が出た場合の対処法についてご紹介します。
天気予報をチェックする
天気予報をこまめに確認することで、ある程度、どのようなタイミングで症状が出やすいか把握できるはず。近年、気圧の変化をグラフやイラストなどでわかりやすく知らせてくれるスマホアプリも登場しています。仕事前やお出かけ前にチェックし、気圧変化の大きい場合には、なるべく無理をしないよう、自身でコントロールしていきましょう。
ストレスをためず、休息をしっかり取る
基本的なことではありますが、生活習慣の乱れやストレスフルな生活は、自律神経の乱れを引き起こします。規則正しい生活を送る、栄養のある食事を摂る、睡眠を充分に取る、ストレス発散方法を見つけておく、ということが大切です。また、水分・塩分不足も自律神経が崩れる原因に。忙しすぎて水分補給ができていない、ということはありませんか。
できるところから改善していきましょう。
軽い運動やストレッチで、血行をよくする
血行不良によって頭痛やだるさを感じるケースもあります。「気象病かな?」という不調が出たら、つらくない範囲で、首まわしや肩の上下運動といったストレッチを行ってみましょう。デスクワークの方は特に身体が凝り固まりやすいので、定期的に休憩を取って歩くのが◎。帰宅後は、湯船にゆっくりと入って全身を温めるのもおすすめです。
気象病の根本治療ってある?

誰にでも起こり得る気象病ですが、残念ながら、根本的な治療法はまだ見つかっていません。症状の出方やつらさも人それぞれ。不調があまりにもひどいときや、生活に支障が出る場合は、迷わず医師に相談しましょう。症状によっては、漢方薬や頭痛・めまいの薬を処方してくれます。また近年、気象病に対するひとつの治療として、血流改善・自律神経安定の作用が期待される「幹細胞培養上清液」の点滴を行うところも。無理をせず、ときにはプロのちからを頼り、快適な生活を目指しましょう。
「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」では気象病の治療法のひとつである「幹細胞培養上清液(MetamoR)」の点滴を行っております。また、全院で医師本人がカウンセリングを実施。医師が直接悩みを聞き、身体の状態を確認したうえで、必要な治療やケア方法をお伝えしています。「施術を受けるか迷っている」方も、即日治療ではなく、カウンセリング後、検討したうえで決めていただけるのでご安心ください。カウンセリングは電話・ネット・LINEからでも予約できます。「CZEN CLINIC(シゼンクリニック)」の医師カウンセリング、まずはお気軽にご相談ください。
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CZEN CLINIC 銀座院 院長
江島 健一(えじま けんいち)
「CZEN CLINIC(シゼン クリニック)」銀座院院長。
日本医師会認定産業医、日本抗加齢医学会所属。
都内の美容外科・皮膚科で豊富な臨床経験を積み、CZEN CLINICグループに入職。
専門的な知識と技術を駆使し、患者様一人ひとりに最適な治療法を提案することにこだわり、美容と健康を融合したアプローチを実現します。