グルタチオンとは?
結論から言うと、グルタチオンは、グルタミン酸・システイン・グリシンという3つのアミノ酸がつながった成分で、私たちの体の中でもつくられています。
体内ではとくに肝臓などに多く存在し、活性酸素から細胞を守る抗酸化の働きや、体にとって不要な物質を処理する解毒の働きに関わっています。
加齢や強いストレス、紫外線、睡眠不足などで体内の酸化ストレスが増えると、グルタチオンが消費されて減りやすくなるとされています。
こうした背景から、体の内側から肌のコンディションを支える成分として、美容分野でも注目されるようになりました。
ここで押さえておきたいのは、グルタチオンが「体に元からある成分」である点です。
体内にあるからこそ、外から補えばそのまま肌に届く、と単純に言えるわけではなく、後述するように口から摂った場合の吸収や、肌への効果についてはまだ議論が続いています。
こんな人におすすめ
- 夏の紫外線を浴びたあと、頬のシミや肌のくすみが気になってきた人
- 化粧下地を変えてもトーンアップした感じがしなくなり、肌の透明感が落ちたと感じる人
- ビタミンCやトラネキサム酸など、ほかの内服ケアと組み合わせて土台を整えたい人
- 睡眠不足や疲れが続き、肌の調子も揺らぎやすいと感じる人
「飲む美白」という言葉に惹かれて調べ始めたものの、自分のシミがそもそも何のシミなのか分からない、という方は少なくありません。
肝斑や老人性色素斑など、シミの種類によって治療の考え方は異なります。
まずは、気になる色味がどのタイプなのかをカウンセリングで医師に確認することが、遠回りに見えて近道になります。
一方で、妊娠中・授乳中の方、持病のある方、ほかのお薬を内服中の方、アレルギー体質の方は、内服を始める前に必ず医師へお伝えください。
内服を見送る場合や、内容を調整する場合があります。
グルタチオンはどんな働きをする?
グルタチオンの働きは、大きく「抗酸化」「解毒」「メラニン生成との関わり」の3つに整理できます。
抗酸化:細胞を酸化ストレスから守る
紫外線やストレスなどで体内に生じた活性酸素は、細胞やコラーゲンにダメージを与える一因とされています。
グルタチオンは、この活性酸素を中和する側に回ることで、細胞を守る働きに関わっています。
この働きは全身の細胞で行われるもので、肌だけを狙って働くわけではありません。
解毒:不要な物質を処理する
グルタチオンは肝臓での解毒の過程にも関わり、体にとって不要な物質を処理しやすい形にするサポートをしています。
日本では、医療用の医薬品として、薬剤や中毒による症状、肝臓の病気などに使われてきた成分でもあります。
肌のための成分というより、本来は体全体の働きを支える成分である、と捉えるとわかりやすくなります。
メラニン生成との関わり
メラニンをつくる酵素(チロシナーゼ)の働きに影響したり、メラニンの種類のバランスに関わったりすることで、肌の色味に働きかける可能性が考えられています。
ただし、これは主に仮説や基礎研究の段階の話で、人の肌で同じように起こるかどうかは、まだ十分にはっきりしていません。
肌への効果は?研究でわかっていること
グルタチオンの肌への効果について、現時点では「期待はされているが、根拠はまだ限られている」というのが実情です。
このセクションでは、わかっていることと、まだわかっていないことを分けて整理します。
口から摂ったグルタチオンは吸収される?
グルタチオンは、口から摂ると消化の過程で分解されやすく、健康な人においてはそのままの形で吸収される量は限られる、とかつては考えられてきました。
一方で、健康な成人が毎日摂取を続けたところ、血液中のグルタチオン量が増えたという報告もあります。
ただし、別の試験では変化が見られなかったとされるものもあり、結果は一貫していません。
また、増えたとされる量は摂取をやめると元に戻ったと報告されており、肌の変化を直接示したものではない点にも注意が必要です。
肌の色味への効果は?
美白を目的とした内服の試験は、これまで小規模なものがいくつか行われています。
一部の部位や年齢層でメラニンの指標が下がったという報告がある一方で、統計的にはっきりした差が出なかった項目もあり、結果にばらつきがあります。
また、効果が見られたとしても、長く続くかどうかは確かめられていません。
これまでの研究をまとめた報告でも、グルタチオンを美白剤として積極的におすすめできるほどの根拠は、まだ十分とはいえないと結論づけられています。
日焼けや炎症が起きているときは
日焼け直後で赤みや痛みがある、水ぶくれができているといった状態で、内服や美容のケアを始めるのは避けましょう。
まずは肌を落ち着かせることが優先です。
症状が強い場合は、早めに受診し、医師に相談してください。
飲む?打つ?選び方と注意点
グルタチオンには、内服のほかに、点滴や注射、外用など、さまざまな摂り方があります。
どの方法でも、肌への効果が確立されているとはいえませんが、とくに美白目的での点滴・注射(静脈内への投与)については、根拠が乏しく、安全性にも不明な点があるとされています。
海外では、美白目的での使用について注意喚起が出されている国もあります。
一方、内服は、これまでの研究では比較的忍容性が良好とされていますが、長期間続けた場合の安全性は十分にわかっていません。
そのため、取り入れる場合は、次の3点を意識するのがおすすめです。
- 期待を高くしすぎず、あくまで補助的なケアと位置づける
- 日焼け止めなどの紫外線対策を、これまで通り続ける
- 長く続ける場合も、定期的に医師と状態を確認する
サプリメントや海外製品を自己判断で使う場合は、含有量や品質が分かりにくいこともあります。
気になる場合は、医師が内容を把握できる形で相談することをおすすめします。
ほかの内服成分との違い
美容内服では、グルタチオンのほかにも、ビタミンCやL-システインなど、いくつかの成分がよく並べて語られます。
どれが優れているというより、成分ごとに得意な役割が異なるため、目的や肌の状態に合わせて組み合わせを考えるのが基本です。
ここでは、CZEN CLINICで取り扱いのある美容内服のうち、グルタチオン・ビタミンC(シナール)・L-システイン(ハイチオール)の3つを整理します。
L-システイン
グルタチオンをつくる材料となるアミノ酸のひとつで、グルタチオンと役割が近い成分として組み合わせて考えられることがあります。
ビタミンC
抗酸化の働きに加えて、コラーゲンの生成を支え、メラニンの生成を抑える働きでも知られる、肌ケアの定番成分です。
肝斑の場合は、内服の第一選択薬とされるトラネキサム酸を土台に、ビタミンCなどを補助的に組み合わせる考え方が一般的です。
トラネキサム酸を含む肝斑治療の全体像については、こちらで詳しく解説しています。
肝斑治療の完全ガイド|内服・外用・施術の組み合わせ
各成分の働きを成分ごとに比較した内容は、こちらでも紹介しています。
色素沈着に効く成分とは?医師が選ぶおすすめの成分
CZEN CLINICでの取り入れ方
CZEN CLINICでは、美容内服として、グルタチオンを単品で取り扱っているほか、シナール(ビタミンC)、ユベラ(ビタミンE)、ハイチオール(L-システイン)、トラネキサム酸などもご用意しています。
複数の成分を組み合わせた「美容内服セット」「美容内服パーフェクトセット」もあり、グルタチオンは、パーフェクトセットの構成成分のひとつです。
大切なのは、グルタチオンだけで悩みを解決しようとしないことです。
気になるシミが肝斑なのか、日焼けによる色素斑なのかによって、内服・外用・レーザーなどの施術の優先順位は変わります。
カウンセリングでは、医師が肌の状態を確認し、お悩みの種類や、現在内服しているお薬を伺ったうえで、内服の内容を提案します。
秋にシミが目立ちやすい理由と治療の始めどきについては、こちらでも解説しています。
秋にシミが増えた?夏の紫外線ダメージが今出てくる理由と治療の始めどき
受診の流れ
- カウンセリング・診察:気になる肌の悩み、シミのタイプ、現在内服中のお薬やサプリメント、アレルギーの有無を医師が確認します
- 内服内容の相談:目的に合わせて、グルタチオン単品か、ほかの成分とのセットかなどを相談します
- 服用開始:処方された内容を、指示された用法で続けます
- 経過の確認:肌の状態や体調の変化を見ながら、継続するか、内容を見直すかを医師と相談します
熱を加える施術・レーザー治療などは、同日に行わず、一定の間隔を空ける場合があります。
内服と施術を組み合わせたい場合も、カウンセリングで医師にご相談ください。
よくある質問
Q. グルタチオンを飲むと、肌は白くなりますか?
A. 「白くなる」と言い切れるだけの根拠は、現時点ではまだ十分ではありません。
小規模な研究で一部の部位に変化が見られたという報告はありますが、結果にはばらつきがあり、効果が長く続くかどうかも確かめられていません。
効果には個人差があるため、期待しすぎず、補助的なケアとして考えることをおすすめします。
Q. どのくらい続ければ変化を感じますか?
A. 確立された目安はなく、個人差も大きいため、はっきりとはお答えできません。
これまでの研究は数週間〜数ヶ月の期間で行われたものが中心です。
CZEN CLINICでは、肌の状態を見ながら医師と相談して継続の方向性を決めていきます。
Q. グルタチオンは点滴や注射のほうが効果的ですか?
A. 点滴や注射のほうが効果的とは言えません。
とくに美白目的での静脈内への投与は、根拠が乏しく、安全性にも不明な点があるとされています。
気になる場合は、自己判断で受けず、医師に相談してください。
Q. 副作用はありますか?
A. 内服は、これまでの研究では比較的忍容性が良好とされていますが、体質によっては胃腸の不快感やアレルギー症状などが出る可能性があります。
長期間続けた場合の安全性は十分にわかっていないため、気になる症状があれば服用を中止して、医師にご相談ください。
Q. シミや肝斑はグルタチオンだけで改善できますか?
A. グルタチオンだけで改善を目指すのはおすすめできません。
シミの種類によって治療の考え方が異なり、たとえば肝斑では、トラネキサム酸の内服を土台に、外用や施術を段階的に組み合わせていくのが基本とされています。
まずは医師の診察で、シミのタイプを確認することが大切です。
Q. ビタミンCやハイチオールと一緒に飲んでもいいですか?
A. 組み合わせて取り入れることは可能ですが、内容は体質やお薬の飲み合わせを確認したうえで医師が判断します。
CZEN CLINICでは、複数の成分を組み合わせた美容内服セットも用意していますので、カウンセリングで相談してください。
まとめ
グルタチオンは、体内でもつくられ、抗酸化や解毒に関わる成分ですが、肌の色味への効果については、現時点では研究が限られています。
飲むなら補助的なケアと位置づけ、紫外線対策や、シミの種類に合った治療を土台にすることが大切です。
気になる方は、まずカウンセリングで肌の状態を確認し、納得したうえで、無理のない形で取り入れてみてください。