ピーリングとは?何をする施術?
結論から言うと、ピーリングは、薬剤の力で肌の古い角質をゆるめて取り除き、肌のターンオーバー(生まれ変わり)を促す施術です。 ピーリングは英語の「peel(皮をむく)」が語源で、医療の分野では「ケミカルピーリング」とも呼ばれます。
肌の表面で起きていること
肌の一番外側にある角層は、通常、新しい細胞が生まれるたびに、古い細胞が少しずつはがれ落ちていきます。 この生まれ変わりのリズムが乱れると、古い角質が肌の表面に残り、くすみやざらつき、毛穴の詰まりにつながることがあります。 ピーリングは、残った古い角質に薬剤を作用させ、取り除きやすくすることで、肌の表面を整えるのが目的です。
作用する深さは、薬剤や濃度で変わる
ピーリングは、薬剤の種類や濃度、塗布する時間によって、作用する深さが変わります。 一般的に、作用が肌の表面にとどまる浅いものから、より深い層に及ぶものまで幅があり、深いものほど効果が期待される一方で、赤みや皮むけ、色素沈着などのリスクも大きくなるとされています。 そのため、どの薬剤を、どの濃度で行うかは、肌の状態を確認したうえで医師が判断します。
ピーリングで期待できること、できないこと
ピーリングは万能な施術ではありません。 期待できることと、難しいことを分けて知っておくと、施術を選びやすくなります。
期待できること
くすみ・ざらつき 古い角質を取り除くことで、肌の表面のなめらかさや透明感が整うことが期待されます
毛穴の詰まり・ニキビ 毛穴の出口の角質をやわらげ、詰まりにくい状態へ整えることが期待されます。ニキビについては、別記事「大人ニキビが繰り返すのはなぜ?原因と美容皮膚科での治療を医師が解説」で段階ごとの考え方を紹介しています
小じわ・肌のキメ ターンオーバーが促されることで、浅い小じわやキメの乱れが目立ちにくくなることが期待されます
色素沈着改善の補助 色素沈着に対して、補助的な役割を果たすことがあります
どれも、1回で劇的に変わるというより、肌の状態を見ながら、間隔を空けて継続することで少しずつ整えていくタイプの施術です。 効果の感じ方には個人差があります。
難しいこと
深いシワやたるみ ピーリングが作用するのは主に肌の表面付近のため、深いシワや皮膚のたるみは、別のアプローチが必要になります
凹んだニキビ跡 真皮にまで及んでいる凹みは、ピーリングだけでは難しく、ポテンツァなどの別の施術が検討されます。 詳しくは、こちらで紹介しています ポテンツァとは?毛穴・ニキビ跡への効果と仕組みを医師が解説
濃いシミ・肝斑 シミの種類によって、適した治療が異なります。特に肝斑は、強い刺激で悪化することがあるため、内服などを優先して慎重に進めます。 詳しくは、こちらで解説しています 肝斑治療の完全ガイド|内服・外用・施術の組み合わせ
ピーリングは、「肌の表面を整える」施術と考えると、期待できることと、そうでないことの線引きがしやすくなります。
CZEN CLINICのピーリングの種類
CZEN CLINICでは、悩みや肌の状態に合わせて選べるように、2種類のピーリングを用意しています。 ここでは、それぞれの薬剤と考え方を紹介します。
サリチル酸ピーリング
CZEN CLINICのサリチル酸ピーリングでは、サリチル酸マクロゴールを使用します。 サリチル酸は、油になじみやすい性質を持つBHA (β-ヒドロキシ酸)の一種で、皮脂の多い毛穴の中にまで働きかけて、厚くなった角質をやわらげることが期待できます。 そのため、毛穴の詰まりや、ニキビができやすい肌の方が検討されることの多いピーリングです。
マッサージピール
CZEN CLINICのマッサージピールでは、PRX-T33という薬剤を使用します。 PRX-T33は、TCA(トリクロロ酢酸)に過酸化水素などを組み合わせた薬剤とされ、2~3日後に軽い皮剥けをすることはございますが肌の表面が大きくはがれ落ちるような施術ではなく、ダウンタイムが少ないとされています。 くすみやキメの乱れ、小じわ、ハリ感の低下が気になる方が検討されることがあります。 なお、PRX-T33の効果に関する研究は限られており、効果の感じ方には個人差があります。
どのピーリングが向いているかは、肌質や悩み、今の肌の状態によって変わります。 カウンセリングで医師が肌を確認し、薬剤や間隔を判断します。
サリチル酸ピーリング・マッサージピール・ハイドラジェントルの違い
角質ケアを考えるときによく比較される3つのメニューを、目的ごとに整理しました。 どれが優れているというより、肌の悩みと今の状態によって、向いているものが変わります。
※上表は一般的な傾向の整理であり、感じ方には個人差があります。 カウンセリングで医師にご相談ください。
こんなときは見送ることがあります
ピーリングは肌の表面に刺激を与える施術のため、次のようなときは、施術を見送ったり、時期をずらしたりすることがあります。
日焼け直後・強い日焼けがあるとき 肌がダメージを受けており、炎症や色素沈着が起こりやすくなっています
ひりつきや赤み、強い乾燥があるとき バリア機能が低下しているため、刺激になりやすい状態です。肌を落ち着かせることを優先します
かゆみ・湿疹など、皮膚炎の症状があるとき 先に皮膚科での診察や治療が必要になることがあります
ヘルペスの既往があるとき 刺激をきっかけに再発することがあるため、事前にお伝えください
妊娠中・授乳中の方、使用中の内服薬・外用薬がある方 薬剤によっては、施術を見送ることがあります
肝斑があるとき 強い刺激で悪化することがあるため、慎重に判断します
こうした判断は、ご自身では難しいため、カウンセリングで医師が肌の状態や既往歴、使用中の薬を確認したうえで行います。
受けたあとの過ごし方
ピーリング後の肌は、角質が薄くなり、一時的に刺激に敏感になっています。 次のような過ごし方を意識すると、肌への負担を減らせます。
紫外線を避け、日焼け止めを毎日しっかり使う
洗顔は泡でやさしく行い、こすらない
保湿をたっぷり行う
皮がむけても、自分ではがさない
当日のメイクや、スクラブ・ピーリング成分入りの化粧品の使用は、案内に従う
施術後は、軽い赤みやほてり、乾燥、軽い皮むけが出ることがありますが、多くは数日程度で落ち着くとされています。 ただし、薬剤の強さや肌の状態によって異なります。 紫外線対策は、ピーリング後に色素沈着を起こしにくくするためにも欠かせません。 秋に増えやすいシミと紫外線の関係については、こちらで紹介しています。 秋にシミが増えた?夏の紫外線ダメージが今出てくる理由と治療の始めどき 気になる症状が長引くときは、早めにご相談ください。
施術の流れ
カウンセリング・診察 :肌の状態、悩み、これまでのスキンケアや施術歴、使用中の薬、日焼けの有無などを医師が確認し、ピーリングを行うかどうか、どの薬剤を選ぶかを相談します
洗顔 :メイクを落とし、肌を清潔な状態にします
施術 :肌の状態に合わせた薬剤を塗布します。薬剤によって、ピリピリした刺激やほてりを感じることがあります
洗い流し・保湿・アフターケア :薬剤を取り除いたあとは、保湿と紫外線対策を丁寧に行います
当日のメイクについては、施術によって異なるため、案内に従ってください。 熱を加える施術・レーザー治療などは、同日に行わず、一定の間隔を空ける場合があります。 複数の施術を組み合わせたい場合も、カウンセリングで順番や間隔を医師にご相談ください。
よくある質問
Q. ピーリングは、どのくらいで効果を感じますか? A. 効果の感じ方には個人差があり、1回で変化を感じる方もいれば、複数回を重ねて少しずつ変化を感じる方もいます。 肌の状態や悩みによって、間隔を空けて継続することが多い施術です。
Q. ピーリングは痛いですか?皮はむけますか? A. 薬剤によって、ピリピリした刺激やほてりを感じることがありますが、感じ方には個人差があります。 施術後に、軽い赤みや乾燥、軽い皮むけが出ることがありますが、多くは数日程度で落ち着くとされています。 薬剤の強さや肌の状態によって異なるため、不安な点はカウンセリングでご相談ください。
Q. ニキビや肝斑があっても、ピーリングは受けられますか? A. 白ニキビや軽い赤ニキビであれば、ピーリングが検討されることもありますが、炎症が強い場合は、施術を見送ったり、別の治療を優先したりすることがあります。 肝斑がある場合は、強い刺激で悪化することがあるため、内服などの治療を優先し、ピーリングの可否は医師が慎重に判断します。
Q. 市販のピーリング石けんやピーリングジェルとは、何が違いますか? A. 市販のものは、ご自身で使えるよう穏やかに作られている一方で、肌の状態に合わせて、薬剤や強さを細かく調整することは難しい面があります。 クリニックでは、医師が肌の状態を確認したうえで、薬剤や濃度、間隔を判断します。 肌が敏感になっているときは、市販のピーリングを使い続けず、いったん休むのがおすすめです。
Q. ピーリングの前後で、気をつけることはありますか? A. 施術の前後は、日焼けを避け、日焼け止めを毎日使うことが大切です。 また、肌がひりつくときや、赤みが強いときは、施術を延期することがあります。 使用中のお薬やスキンケアについては、カウンセリング時にお伝えください。
Q. ピーリングと、ほかの施術は組み合わせられますか? A. 肌の状態や悩みによって、肌育注射や水光注射、ポテンツァなどと組み合わせることがあります。 ただし、熱を加える施術やレーザー治療などは、同日に行わず、一定の間隔を空ける場合があります。 順番や間隔は、カウンセリングで医師にご相談ください。
まとめ
ピーリングは、薬剤で古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促すことで、くすみや毛穴の詰まり、ざらつきなどを整えることが期待できる施術です。 一方で、深いシワやたるみ、凹んだニキビ跡、肝斑などは、ピーリングだけでは難しく、日焼けや炎症、乾燥があるときは見送ることもあります。 薬剤や濃度、間隔は、肌の状態によって異なるため、医師が確認したうえで決めることが大切です。 気になる方は、カウンセリングで肌の状態を確認したうえで、無理のない形で取り入れてみてください。